民泊の運営代行とは|法律上の「住宅宿泊管理業者」との関係
「民泊の運営代行」は通称で、住宅宿泊事業法(民泊新法)が委託先と定めているのは、国土交通大臣の登録を受けた「住宅宿泊管理業者」です。みんぱくマップでは、この法律上の呼び名を軸に、委託が義務になる条件と、契約前に公的な仕組みで確かめられることを順に整理します。
住宅宿泊事業法第二条第七項は、管理を引き受ける側を次のように定義しています。
この法律において「住宅宿泊管理業者」とは、第二十二条第一項の登録を受けて住宅宿泊管理業を営む者をいう。
ここでいう「住宅宿泊管理業」は、オーナー(住宅宿泊事業者)から第十一条第一項の委託を受け、報酬を得て、住宅宿泊管理業務を行う事業のことです(第二条第六項)。この業務は、第五条から第十条までの規定による業務と、届出住宅(民泊として届け出た住宅)の維持保全に関する業務を指します(第二条第五項)。
第十一条第一項が委託先に挙げるのも、この登録を受けた業者です。「運営代行」という看板だけでは、登録の有無までは分かりません。
観光庁の民泊制度ポータル「よくあるご質問」は、呼び名と法律上の位置づけにも触れています。民泊代行業や清掃代行業などは住宅宿泊管理業に該当するのか、という質問です。回答は、法の規定による委託によらず、法に定められた業務以外のことを行うものは該当しない、というものです。
制度全体については、観光庁の「住宅宿泊事業法(民泊新法)とは」が、3つのプレーヤーを挙げています。住宅宿泊事業者、住宅宿泊管理業者、住宅宿泊仲介業者で、それぞれに役割や義務が決められているという説明です。オーナーにあたるのが住宅宿泊事業者で、管理を受け持つのが住宅宿泊管理業者です。
民泊の始め方そのものは、個人で民泊を始める流れの記事で扱っています。この記事は、その先の管理を誰に任せるかに絞ります。
委託が義務になる条件|居室の数が5を超えるか、宿泊中に不在になるか
委託が義務になる条件は二つです。居室の数が5を超えるとき、または宿泊中に不在になるときで、どちらか一方に当てはまれば対象になります。ただし、一時的な不在や、同じ建物・敷地・隣に住んで自ら管理する場合には、法令に例外があります。
根拠は、住宅宿泊事業法第十一条第一項です。書き出しの要点は次のとおりです(「…」は省略した部分です)。
住宅宿泊事業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、…当該届出住宅に係る住宅宿泊管理業務を一の住宅宿泊管理業者に委託しなければならない。
ここでいう省令は、第十一条第一項の「国土交通省令・厚生労働省令」のことで、住宅宿泊事業法施行規則がこれにあたります。「各号」にあたる二つの条件は、次のように定められています。
- 第一号:届出住宅の居室の数が、省令で定める数を超えるとき。住宅宿泊事業法施行規則第九条第二項は、この数を「五」としています。
- 第二号:人を宿泊させる間、不在となるとき。一時的なものとして省令で定める不在は含まれず、生活の本拠との距離などから支障がないと認められる場合も除かれます。具体的な条件の根拠は、施行規則第九条第四項です。
居室という言葉について、行政の解釈指針である住宅宿泊事業法施行要領(ガイドライン、令和6年12月24日改正)は、届出住宅のうち宿泊者が占有する部分を指すと説明しています。宿泊グループがそれぞれ独立して使える部屋の数が、居室の数になるという整理です。
条件を場面ごとに整理した表
| 場面 | 委託が必要か | 根拠 |
|---|---|---|
| 居室の数が5以下で、自分の住まいが届出住宅と同じ建物内・同じ敷地内か隣接しており、管理業務を自ら行う | 不要になる場合がある(施行規則が定める二つの条件を両方満たすとき) | 施行規則第九条第四項第一号・第二号 |
| 居室の数が5を超える | 必要 | 法第十一条第一項第一号、施行規則第九条第二項 |
| 宿泊中に、日常生活を営む上で通常行われる行為に要する時間の範囲を超えて不在になる | 必要。1行目に当てはまる場合でも、自分の住まいを一時的でなく空けるときは必要 | 法第十一条第一項第二号、施行規則第九条第三項、施行要領(ガイドライン) |
| 家族だけが届出住宅にいる。または、住宅宿泊事業者が法人である | 委託義務の対象となる例として示されている | 住宅宿泊事業法施行要領(ガイドライン) |
1行目の例外が使えるのは、施行規則第九条第四項の二つの条件のどちらにも当てはまるときです。第一号は、自分の住まいと届出住宅が、同一の建築物内か敷地内にあるか、隣接しているときです。ただし、同じ建物・敷地内や隣でも、届出住宅から発生する騒音などによる生活環境の悪化を自分では認識できないことが明らかなときは、この号の対象から除かれます。第二号は、届出住宅の居室のうち、管理業務を自分で行うものの合計が5以下のときです。片方だけでは足りません。
「隣接」について、施行要領は地形などの状況にもよるとしたうえで、次のように示しています。同一敷地の外にある場合で、建物の間に視界や騒音の認識を妨げる遮蔽物がなく、両方の建物の行き来を円滑にできること。そのうえで、おおむね道路一本分程度の距離の範囲内に両方の建物がある場合を指します。

「不在」と数えられる時間、数えられない場合
施行規則第九条第三項が一時的な不在として除くのは、日常生活を営む上で通常行われる行為に要する時間の範囲内の不在です。観光庁の民泊制度ポータル「管理業務の委託について」は、この時間を原則1時間と説明しています。地域の事情などを勘案する必要があるため、一概に定めることは適当ではない、という但し書きつきです。同じページは、生活必需品を買う最寄り店舗の位置や、交通手段の状況から、買い物が長時間になると想定される場合は、2時間程度までの範囲としています。
観光庁のよくあるご質問によると、業務などで継続的に長時間不在になる場合は、住宅宿泊管理業者への委託が必要です。
不在に数えられない場合もあります。施行要領によると、事業者が無償で宿泊者を観光案内するなどして宿泊者が全員外出し、届出住宅にいないときは、事業者がその間不在でも、施行規則第九条第三項の「不在」にはなりません。
反対に、事業者本人ではなく家族だけが届出住宅にいる場合や、事業者が法人の場合は、役員や従業員が届出住宅にいるかどうかに関わらず、委託義務の対象になると施行要領は例示しています。
チェックインを自動化する方法は、チェックイン自動化の記事で扱っています。ただ、第十一条第一項が条件に挙げているのは居室の数と不在の有無で、その方法は条件の文言に出てきません。
委託すべきときに委託しない場合
住宅宿泊事業法第七十五条は、「第十一条第一項又は第十二条の規定に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する」と定めています。
ここまでの表と条件は、住宅宿泊事業法に基づく民泊のものです。特区民泊(正式には国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業)は別の制度で、委託の決まりを同じように当てはめられるとは限りません。国家戦略特別区域法施行令第十三条は、特区民泊について、要件として「施設の周辺地域の住民からの苦情及び問合せについて、適切かつ迅速に処理が行われること」を挙げています。
みんぱくマップの表は条文と公的な説明を並べたもので、個別の住宅への当てはめを保証するものではありません。居室の数の数え方や、「不在」「隣接」にあたるかで迷うときは、届出先の自治体や専門家に確認してください。
委託しても残るオーナーの役割|任せる業務と自分でやること
委託の対象になる業務の中身は、第五条から第十条までの規定による業務と、届出住宅の維持保全です。条文の言葉を拾うと、次の七つです。
- 衛生の確保:定期的な清掃など、宿泊者の衛生の確保を図るために必要な措置(第五条)
- 安全の確保:非常用照明器具の設置や避難経路の表示など、火災などの災害が起きた場合に宿泊者の安全を確保するために必要な措置(第六条)。設備の考え方は消防設備の記事で整理しています
- 外国語での案内:届出住宅の設備の使用方法に関する、外国語を用いた案内(第七条)
- 宿泊者名簿:届出住宅その他の定められた場所に、宿泊者名簿を備えること(第八条第一項)
- 周辺への悪影響を防ぐための説明:宿泊者に対し、騒音の防止のために配慮すべき事項など、周辺地域の生活環境への悪影響の防止に必要な事項を説明すること(第九条第一項)
- 苦情・問合せへの対応:周辺地域の住民からの苦情と問合せに、適切かつ迅速に対応すること(第十条)
- 維持保全:届出住宅の維持保全に関する業務。観光庁の民泊制度ポータルは、空室時の施錠の確保や、住宅・居室の鍵の管理もここに含まれるとしています

苦情・問合せへの対応(第十条)について、施行要領は、深夜早朝を問わず、常時、応対または電話ですみやかに対応する必要があると示しています。
委託を受けた管理業者が苦情に対応する場合の目安も、施行要領に載っています。必要に応じてすみやかに現地へ赴くことが基本で、現地に赴くまでの時間は30分以内が目安です。交通手段の状況などで時間がかかると想定される場合は、60分以内が目安です。
初期対応にICT(情報通信技術)を使って遠隔で対応することは、差し支えないとされています。ただし、遠隔で適切に解決しないときは、すみやかに現地へ赴く必要があります。
委託したあとも、オーナーに残ること
国土交通省の説明資料「住宅宿泊事業法に基づく民泊の管理業制度について」(令和元年9月改訂)は、「委託後も自らの責任で実施」するものとして、次の三つを挙げています。
- 宿泊サービス契約の主体であること
- 標識の掲示
- 宿泊日数等の報告
観光庁の「住宅宿泊事業法(民泊新法)とは」も、いわゆる「家主不在型」では、標識の掲示を除く措置を住宅宿泊管理業者に委託することを事業者に義務付けている、と説明しています。「家主不在型」は観光庁・国土交通省の資料での呼び名で、条文の言葉ではありません。
国土交通省の資料は令和元年9月の改訂なので、細かい扱いは現行の条文と施行要領で確かめてください。ここで読み取るのは、委託後もオーナーに役割が残るという制度の構造です。
任せる先は一社、再委託は一部だけ
観光庁の民泊制度ポータル「管理業務の委託について」は、委託する場合は一の管理業者に委託する必要があると説明しています。複数の者に分割して委託することや、管理業務の一部を事業者が自ら行うことは認められません。施行規則第九条第一項第一号も、委託は管理業務の全部を契約により行うものとしています。
ただし、観光庁のよくあるご質問の回答は、管理業者に委託をした上で、委託先の責任のもとで事業者自身が業務を行うことまでは否定しない、というものです。その場合は、事業者が委託先から受託する一部の業務の内容と責任の所在を、別に契約書等で明確にすることが望ましいとされています。
一方で、委託を受けた管理業者が、管理業務の一部だけを他の者に任せることは可能です。委託された業務の全部を他の者に任せることは、住宅宿泊事業法第三十五条が禁じています。国土交通省の資料は、これを「丸投げ(一括再委託)」の禁止と表現しています。
運営面でつまずきやすい点は、民泊運営のよくある失敗の記事もあわせてご覧ください。
業者を選ぶ前に確かめること|登録・営業所の標識・広告の注意点
候補の会社を比べる前に、公的な仕組みで確かめられることが三つあります。登録の有無、標識の掲示、広告と勧誘の中身です。
国土交通大臣の登録を受けているか
住宅宿泊管理業を営もうとする者は、国土交通大臣の登録を受けなければなりません(住宅宿泊事業法第二十二条第一項)。登録は5年ごとに更新を受けなければ、期間の経過によって効力を失います(同条第二項)。
登録の状況を確かめる先は、登録簿です。第二十七条は、国土交通大臣が住宅宿泊管理業者登録簿を一般の閲覧に供しなければならないと定めています。国土交通省の「住宅宿泊管理業者登録簿」のページでは、現在登録されている業者の情報は、管轄する地方整備局等ごとの掲載です。登録情報は審査が完了次第、随時更新するとされています。
全国を一括で検索するページではなく、地方整備局等ごとの掲載である点に注意してください。会社名や登録番号は、次の章で触れる契約前の書面にも記載される項目なので、書面と登録簿の掲載内容を見比べる使い方ができます。
なお、観光庁の「住宅宿泊事業法の施行状況」が示す令和8年9月15日時点の住宅宿泊管理業の登録件数は、4,740件です。
掲示される標識と従業者証明書
観光庁の民泊制度ポータル「住宅宿泊管理業者編」によると、管理業者は、登録を受けた営業所または事務所ごとに、公衆の見やすい場所に標識を掲げる必要があります。様式は国土交通省令で定められ、適切な登録を受けた業者であることを外形的に明らかにするためのものです。
従業者(再委託を受ける者を含む)には、従業者証明書を携帯させなければなりません。様式には、従業者の氏名、勤務先の所在地、管理業者の登録番号などを記載する決まりです。担当者の証明書は、所属先と登録番号を確かめる手がかりになります。
広告と勧誘で気をつけたい表現
観光庁の民泊制度ポータル「住宅宿泊管理業者の業務」は、誇大広告等にあたり得る例として、報酬・解約・責任に関する次の三つを想定しています。
- 報酬の額:実際は宿泊数に比例する料金体系なのに、委託報酬が月額制で上限の定まった定額であるかのように誤認させる
- 解約:実際は契約期間途中の解約が制限されるのに、委託者の求めるときにいつでも解約できるように誤認させる
- 責任:実際は宿泊者によって生じた損害について管理業者が一切責任を負わないのに、家主に損害の負担が全くないかのように誤認させる
広告の言葉と契約書の中身が食い違っていないか、書面の段階で一つずつ照らし合わせましょう。
勧誘の時間帯にも目安があります。同じページによると、午後9時から午前8時までの電話勧誘や訪問勧誘は、特段の理由がなければ「迷惑を覚えさせるような時間」の勧誘に該当するのが一般的です。ただし、相手方に承諾を得ている場合は除かれます。
駆けつけ体制を示しているか
施行要領は、管理業者が管理受託契約(管理業務を管理業者に任せる契約)の勧誘をするとき、届出住宅へすみやかに駆けつけられる体制を委託者に示しながら行うことが望ましいとしています。目的は、住宅宿泊管理業務の適切な実施が確保できることを明らかにするためです。
書かれているのは「望ましい」という水準で、義務とは書かれていません。体制の中身は、オーナー側から尋ねて確かめる項目になります。先に見た駆けつけ時間の目安と照らして、どこから、どう駆けつけるのかを聞いておくとよいでしょう。
契約前の書面で読む項目|報酬・別にかかる費用・再委託・解約
管理業者は、管理受託契約を結ぶまでに、委託する側へ書面を交付して説明しなければなりません(住宅宿泊事業法第三十三条第一項)。説明する事項は、契約の内容とその履行に関するもので、国土交通省令が定めています。
国土交通省関係住宅宿泊事業法施行規則第十四条が挙げる事項のうち、オーナーの判断に直結する主なものは次のとおりです。
- 管理業者の商号、名称または氏名、登録年月日、登録番号
- 住宅宿泊管理業務の内容と実施方法
- 報酬と、その支払の時期および方法
- 報酬に含まれていない住宅宿泊管理業務に関する費用で、事業者が通常必要とするもの
- 住宅宿泊管理業務の一部の再委託に関する事項
- 責任および免責に関する事項
- 契約期間に関する事項
- 契約の更新および解除に関する事項
この書面を、前の章で見た広告の言葉と並べて読むことが、契約前にできる確認の中心になります。
報酬と、報酬に含まれない費用
報酬の決め方は、契約で決める項目です。国土交通省の標準契約書の報酬欄は、金額が空欄の雛形です。
観光庁の「住宅宿泊管理業者の業務」は、報酬の支払い時期と支払い方法も明示されている必要があるとしています。さらに、報酬とは別に要する費用として、業務に伴う水道光熱費や、届出住宅に置く備品などの購入費用が想定される、という説明です。これらの負担方法、支払い時期、支払い方法の明示も求めています。
先ほどの誇大広告の例では、月額の定額に見える料金が、実際の契約では宿泊数に比例する体系になっている場合が想定されていました。見積もりの段階で、何が月額に含まれ、何が別になるのかを書面で確かめましょう。年収の見方は民泊経営の年収を扱った記事をご覧ください。
業務の範囲と再委託
国土交通省の「住宅宿泊管理受託標準契約書」(令和5年5月30日修正版)は、業務を三つに区分しています。「宿泊者等への対応に関する業務」「清掃・衛生業務」「住宅・設備管理及び安全確保業務」で、それぞれ別表に具体的な業務を掲げる形です。
この標準契約書は、国土交通省の掲載ページによると、事業者が管理業者と結ぶ管理受託契約で用いる標準的なものとして策定されたものです。自分の届出住宅に必要な業務が、提示された書面のどこに、どんな実施方法で書かれているかを読み比べる物差しになります。
再委託とは、管理業者が業務の一部を別の業者に任せることです。どの業務を再委託するのかは、書面で説明される事項の一つです。再委託を受ける者も従業者証明書の携帯の対象に含まれると、観光庁は説明しています。
責任・免責と保険
責任と免責に関する事項も、契約前の書面で説明される項目です。観光庁は、損害賠償請求に至った場合にはトラブルに発展することが予見されるとして、事業者と管理業者が事前に協議したうえで、賠償責任保険に加入するなどの措置をとることを推奨しています。
どこまでが管理業者の責任で、どこからがオーナーの負担になるのか。免責の条項と照らして、読み込んでおきたい部分です。
契約期間・更新・解除と、契約後の報告
契約期間、更新、解除についても、契約前の書面に記載される項目です。国土交通省の標準契約書は、契約期間中であっても、書面による通知で相手方に対して契約を解約でき、通知が相手方に到達してから3か月の経過をもって契約が終了すると書いています。
これは標準契約書の定めで、実際の契約が同じ内容とは限りません。観光庁が誇大広告の例に挙げたのは、期間途中の解約が制限されるのに、いつでも解約できるように見せるケースでした。途中解約ができるか、通知から終了までどれだけかかるかを、書面で確かめてください。
契約後の動きについても、観光庁の「住宅宿泊管理業者編」に記載があります。管理業者は、管理受託契約を結んだ事業者に対し、届出住宅の管理状況などを報告する必要があります。時期は、事業者の事業年度の終了後と、契約期間の満了後です。
委託後も運営の状況を把握できるよう、報告の受け取り方を契約の段階で確かめておきましょう。
よくある質問(FAQ)
民泊の運営代行会社は、住宅宿泊管理業者と同じものですか。
運営代行を名乗る会社が、登録を受けた住宅宿泊管理業者とは限りません。法律上、住宅宿泊管理業者とは、登録を受けて住宅宿泊管理業を営む者のことです(住宅宿泊事業法第二条第七項)。観光庁のよくあるご質問も、法の規定による委託によらず、法に定められた業務以外を行うものは住宅宿泊管理業に該当しないと答えています。会社の名乗りではなく、登録の有無で確かめてください。
自宅の一部を貸すだけなら、委託は不要ですか。
不要になる場合はありますが、条件があります。居室の数が5以下で、施行規則第九条第四項の二つの条件を満たすときは、委託が不要になることがあります。一つ目は、自分の住まいが届出住宅と同じ建物内・同じ敷地内にあるか、隣接していることです。ただし、届出住宅から発生する騒音などによる生活環境の悪化を認識できないことが明らかなときは、この条件から除かれます。二つ目は、管理業務を自ら行う居室が合計5以下であることです。この二つを満たしても、自分の住まいを一時的でなく空けるときは、委託が必要になります。家族だけが届出住宅にいる場合は、委託義務の対象となる例として施行要領に示されています。個別の判断は、届出先の自治体に確認してください。
掃除だけ、苦情対応だけ、といった一部の業務だけを頼めますか。
法律の規定による委託をする場合は、できません。観光庁は、管理業務の委託は一の管理業者に対して行う必要があり、複数の者に分割することや、一部を委託せずに事業者が自ら行うことは認められないとしています。一方で、管理業者に委託をした上で、管理業者の責任のもとで事業者自身が業務を行うことまでは否定しない、というのが観光庁の説明です。その場合は、事業者が管理業者から受託する一部の業務の内容と責任の所在を、別に契約書等で明確にすることが望ましいとされています。管理業者が一部を別の業者に再委託することは可能です。委託義務がない場合の外注については、届出先の自治体や専門家に確認してください。
運営代行に任せれば、オーナーの責任はなくなりますか。
すべての責任がなくなるわけではありません。国土交通省の説明資料(令和元年9月改訂)は、宿泊サービス契約の主体であること、標識の掲示、宿泊日数等の報告を、委託後も自らの責任で実施するものとして挙げています。管理業者の責任と免責の範囲は、契約前の書面で説明される事項です。
運営代行の費用はいくらくらいですか。
みんぱくマップでは、金額の目安を示していません。報酬の金額や支払いの時期・方法は契約で決める項目で、国土交通省の標準契約書の報酬欄も金額は空欄です。報酬とは別に水道光熱費や備品の購入費がかかり得ると観光庁は説明しているため、見積もりでは何が含まれ、何が別なのかを書面で確かめてください。
まとめ|確かめる順番
要するに、運営代行を検討するときの順番は三つです。
- 居室の数と不在の有無から、委託が義務になるかどうかを確かめる
- 委託するなら、登録簿、営業所の標識、従業者証明書で、登録を受けた住宅宿泊管理業者かどうかを確かめる
- 契約前の書面で、報酬、報酬以外の費用、再委託、責任、解約の条件を読む
みんぱくマップでは、条文と公的な説明の言葉をそのまま並べました。自分の住宅にどの条件が当てはまるかの最終的な判断と確認は、届出先の自治体や専門家に問い合わせてください。
物件の掲載については、みんぱくマップの掲載案内をご覧ください。
最終更新: 2026年10月23日
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。住宅宿泊事業法・施行規則・ガイドラインの適用は、住宅の状況や自治体によって異なります。
本記事に関するご質問はお問い合わせフォームまでお寄せください。個人情報の取り扱いについてはプライバシーポリシーをご覧ください。