箱根の貸別荘・一棟貸しはどう選ぶ?エリアと予約前の4つの確認【2026年】

箱根で一棟貸し・貸別荘を選ぶなら、まずエリアを標高と交通の起点で絞り、次に予約前の4点を公的情報で確かめるのが近道です。確かめるのは、許可施設か届出施設か、民泊の区域・期間の制限、入湯税と検討中の宿泊税、冬の路面と火山情報の4つ。みんぱくマップでは、宿の紹介ではなく、この選び方の軸を公式の情報だけで整理しました。

一棟貸しの基本から知りたい方は、先に一棟貸しとは何かを解説した記事をどうぞ。なお、最終的な確認先は、泊まる施設と箱根町・神奈川県などの自治体です。

箱根のエリアはどう違う?湯本・宮ノ下・強羅・仙石原・元箱根の比較

紅葉した山あいの谷から白い湯気が立ちのぼる風景
同じ箱根町内でも、エリアによって標高や景色が変わる(イメージ)

箱根は、同じ町内でも標高も景色も交通の便も変わります。東京方面から向かう場合、起点になるのは箱根湯本駅です。箱根ナビ(小田急)の箱根湯本エリアガイドは、同駅を小田急ロマンスカー、箱根登山鉄道、箱根登山バスなどが集まる「箱根の玄関口」と紹介しています。

新宿から箱根湯本駅までは、ロマンスカー「スーパーはこね号」の最速で73分と書かれています。この73分はあくまで最速の値です。

エリア 標高と行き方(箱根湯本駅から) 紹介されている特徴
湯本 標高約100m。駅が交通の集まる玄関口 箱根七湯の一つで、宿泊施設もお土産屋も多い中心的存在
宮ノ下 標高約430m。登山電車で約25分 箱根山の中腹の温泉場。幕末以降に外国人が多く逗留したエキゾチックな雰囲気
強羅 登山電車で約40分 湯本に次ぐ温泉郷。高級別荘地だった往時の雰囲気も残る
仙石原 標高650mの高原(温泉は標高700m前後の草原とも記載) 神奈川県唯一の湿原と、ススキの名所として知られる草原
元箱根 箱根登山バス(R路線)で約30分。芦ノ湖は海抜724m 海賊船が行き交い、逆さ富士など富士の景色が望める

出典は、箱根ナビ(小田急)の各エリアガイド(宮ノ下・強羅・元箱根)と、箱根町観光協会の仙石原エリアのページです。元箱根の724mは芦ノ湖の湖面の値で、エリア全体の標高ではありません。

家族や大人数なら、駅からの距離と移動手段が選ぶ決め手になります。電車とバスで動くなら湯本・宮ノ下・強羅が組み立てやすく、高原の景色や湖畔を目当てにするなら仙石原や元箱根が候補です。仙石原への行き方は、予約する施設に確認しておくと確実です。

温泉付きの一棟貸しに絞りたいときは、温泉付き一棟貸しの選び方も参考になります。

貸別荘・一棟貸しは「許可」か「届出」か|標識と一覧で見分ける

箱根町の案内にある宿泊施設の分け方は、大きく2つです。箱根町の「宿泊施設一覧および民泊を営むにあたって」によると、宿泊施設は旅館・ホテル・簡易宿所など旅館業法に基づく許可施設と、住宅宿泊事業法に基づく届出施設(民泊)に大別されます。

見た目が民泊のような施設でも、簡易宿所として神奈川県の許可を得ている場合があります。そのため、「施設一覧」で調べるときは両方のページを見る、というのが町の案内です。

確かめる方法は2つです。

  1. 玄関や門扉など、見やすい場所の標識を見る。町のページでは、許可施設も民泊も標識の掲示が求められるとされています。
  2. 県の一覧と町の一覧を照らし合わせる。神奈川県の民泊のページには、住宅宿泊事業施設一覧(令和8年6月30日現在)が載っています。最新情報は保健福祉事務所(センター)に問い合わせる扱いです。

観光庁の民泊制度ポータルサイトも、民泊は届出番号の入った標識が玄関にあるかで確認できると説明しています。許可を得た物件は、都道府県のサイトで見つかる場合もあるとのことです。標識は事業を実施している間、継続して掲示する必要があるとされています。

箱根町の民泊には時期と区域の制限がある|繁忙期に知っておきたいこと

神奈川県が定めているのが、住宅宿泊事業の実施を制限する条例です。箱根町内で事業を考える人は、制限区域に当たるかを事前に箱根町へ確認するよう、県のページが案内しています。

制限の中身は、箱根町の「民泊の手引き」(令和7年5月)に出ています。対象は、第一種低層住居専用地域のうち、町の条例で特別用途地区(第1種観光地区)に指定された区域です。箱根町の全域ではありません。

制限される期間は次の3つです。

  • 3月1日正午から6月1日正午まで
  • 8月1日正午から9月1日正午まで
  • 10月1日正午から12月1日正午まで

手引きは、別荘地の繁忙期に静かな環境を守る必要があるため、この期間の住宅宿泊事業を制限していると説明しています。宿泊者向けではなく、事業者向けの資料です。

では、予約する側は何を確かめればよいのでしょうか。この期間に予約する一棟貸しが、旅館業法の許可施設なのか、住宅宿泊事業法の届出施設(民泊)なのかです。秋から冬の旅行は、10月1日〜12月1日の期間に重なる日程も多いはず。予約前に、施設へ種別と所在地を問い合わせておくと安心です。

該当するかどうかの最終判断は、施設と箱根町(都市整備課)に確認してください。

料金以外にかかるもの|入湯税と検討中の宿泊税

宿泊料金のほかに、税がかかる場合があります。総額の考え方は一棟貸しの総額を比べる記事で整理したとおりです。この節では、みんぱくマップが箱根町の公式情報に絞って見ていきます。

入湯税

箱根町の入湯税のページによると、入湯税は温泉浴場での入湯行為に課される目的税です。宿泊客は1人1泊150円、日帰り客は1人50円とされています。

町のページには「年齢12歳未満の方」の区分も載っているので、子ども連れは確認しておきましょう。また、課税の対象は温泉浴場での入湯です。温泉のない宿に一律でかかるとは言えません。実際の請求の有無と金額は、施設に聞くのが確実です。

検討中の宿泊税

宿泊税は、2026年10月時点では導入済みではありません。箱根町の検討会議の報告書(令和8年5月)が、1人1泊350円の一律定額制を案として示し、町が令和10年4月の導入を目指している段階です。

報告書の案では、対象は町内の旅館・ホテル、簡易宿所、民泊への宿泊です。あくまで案であり、条例が成立したかどうかは、この記事の時点では確認できていません。今後の動きは、箱根町の発表で確かめてください。

泊まる時期の選び方|紅葉・ススキと冬の路面、火山情報の確かめ方

山を背にした高原に広がるススキの原
景色を目当てにするなら、エリアごとの見ごろの違いを先に確かめる(イメージ)

紅葉とススキの時期

景色を目当てにするなら、目安はエリアごとの時期の違いです。仙石原のススキは、9月下旬から10月下旬ごろに穂が黄金色になるとされています。

箱根町観光協会の紅葉情報では、強羅公園隣の箱根美術館の日本庭園について、例年の見ごろを11月中旬〜11月下旬と案内しています。元箱根では11月上旬〜中旬に木々が色づき始める記述があり、標高の低い湯本は箱根で最後まで紅葉を見られるスポットです。年や天候によって前後する点は、頭に入れておきましょう。

秋の景色と周辺の観光を組み合わせる旅程は、東京方面から行きやすいほかの地域と比べてみる手もあります。河口湖・山中湖の一棟貸しの記事や、関東の古民家・貸切宿の記事も見てみてください。

冬の路面

冬に車で向かうなら、準備が要ります。国土交通省 横浜国道事務所のウィンタードライブのページは、山間部の道路には積雪や凍結の可能性があると注意しています。箱根峠などでは、冬にノーマルタイヤで出かけて身動きが取れなくなる事態も起きているそうです。同ページによると、国道1号の箱根新道にあるチェーン着脱場は4か所です。

同事務所などのリーフレットによると、神奈川県道路交通法施行細則は、積雪の場所で滑るおそれのないようタイヤに鎖を巻くなどすることを求めており、違反すれば罰則が科されます。除雪作業や事故処理などで、通行止めや通行規制になることもあるとのことです。

当日の規制は日々変わります。箱根町の交通規制情報では、次の確認先が案内されています。

  • 通行規制全般:日本道路交通情報センター
  • 箱根新道:国土交通省 横浜国道事務所のホームページとXアカウント
  • 国道・県道:県西土木事務所小田原土木センターのホームページ

火山情報

箱根山は活火山です。気象庁の「火山活動の状況(箱根山)」は、規模の小さな噴出現象が突発的に起こる可能性があると伝え、大涌谷周辺では噴気や火山ガスに注意するよう求めています。

噴火警戒レベルは変わり得るので、出発前に気象庁のページで現在の値を見ておきましょう。気象庁のリーフレットでは、レベルは1から5の5段階で、レベル1は「活火山であることに留意」、レベル2は「火口周辺規制」、レベル3は「入山規制」とされています。

滞在中に気をつけたいこと|騒音・ごみ・火の扱い

箱根町のページに載る神奈川県の指導指針(抜粋)には、届出住宅(民泊)の事業者が宿泊者へ説明すべき事項が並んでいます。禁止の規定ではなく、事業者向けの決まりです。許可施設の場合は、施設ごとの案内に従ってください。

  • 騒音:大声での会話を控える、深夜に窓を閉める、バルコニーなど屋外で宴会を開かない、住宅内で楽器を使わない、といった内容を、周辺の環境に合わせて説明すること
  • ごみ:事業者や管理業者が指定した方法で処理すること
  • 火の扱い:ガスコンロの元栓の開閉方法、消火器の使い方、避難経路、通報の方法を説明すること

実際のルールは施設ごとに違うので、到着後の説明や案内書きに従ってください。屋外での食事や花火が使えるかも、施設に事前に聞いておくのが確実です。

ごみについては、箱根町が火災を防ぐためのごみの出し方を案内しています。たばこの吸い殻や花火など火の気のあるものは、確実に消えているのを確かめてから出すこと。スプレー缶やカセット式ガスボンベ、使い捨てライターは、中身を使い切って資源等の収集場所に出す扱いです。

よくある質問(FAQ)

貸別荘や一棟貸しは、旅館業の許可と民泊の届出のどちらですか?

どちらもあり得ます。箱根町は、宿泊施設を旅館業法に基づく許可施設と、住宅宿泊事業法に基づく届出施設(民泊)に大別しています。民泊のような施設が簡易宿所として許可を得ていることもあるため、標識と県・町の一覧で確かめましょう。

民泊が制限される時期に、箱根の一棟貸しは予約できないのですか?

一概には言えません。制限されるのは、第1種観光地区に指定された区域での住宅宿泊事業です。3月1日正午〜6月1日正午、8月1日正午〜9月1日正午、10月1日正午〜12月1日正午が対象期間とされています。予約前に、その施設が許可施設か届出施設か、所在地が該当する区域かを施設と箱根町に確認してください。

箱根で宿泊税は今かかりますか?

2026年10月時点では、町の検討会議が1人1泊350円の案を示し、令和10年4月の導入を目指す段階です。導入済みとは言えません。一方、温泉浴場に入る場合の入湯税は、宿泊客1人1泊150円と町が示しています。

冬の箱根にノーマルタイヤで行っても大丈夫ですか?

おすすめできません。横浜国道事務所は、山間部では積雪や凍結の可能性があり、ノーマルタイヤで動けなくなる事例があると注意しています。積雪の場所では滑り止めの措置が求められ、違反には罰則があるとされています。規制の最新状況は、日本道路交通情報センターなどで出発前に見ておきましょう。

箱根山の噴火警戒レベルはどこで確認できますか?

気象庁のホームページの「火山活動の状況(箱根山)」で、最新の噴火警戒レベルを確認できます。レベルは変わるので、記事の記載ではなく、出発前にそのページで見るようにしてください。

予約前に確かめる4点のまとめ

要するに、エリアで標高と起点を決めたら、予約前に4点を順に見ていく流れです。

  1. 許可施設か届出施設か:標識と県・町の一覧で見分ける
  2. 民泊の区域と期間の制限:第1種観光地区の3つの期間に当たるかを確認する
  3. 入湯税と検討中の宿泊税:現在かかるのは入湯税、宿泊税は案の段階
  4. 冬の路面と火山情報:日本道路交通情報センターと気象庁で出発前に見る

みんぱくマップは、これからも自治体・国の機関や観光協会などの公式情報をもとに、一棟貸しの選び方を整理していきます。個別の施設の可否や条件は、必ず施設と自治体に問い合わせてください。


最終更新: 2026年10月16日

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。入湯税・宿泊税の税額や対象、交通の所要時間、紅葉の時期、民泊の区域・期間の制限は変わることがあります。実際の料金・税額・ルールは、各施設の予約ページと各自治体・事業者の公式情報で必ずご確認ください。制度の個別の適用については、自治体や専門家への確認をおすすめします。

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